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DPP(デジタル製品パスポート)でサステナブルなウェア製造の新基準を確立
chaintopeの技術でワーキングハセガワ様のDPPシステムを実現
株式会社chaintope(本社:福岡県飯塚市、代表取締役CEO:正田英樹)は、株式会社ワーキングハセガワ(本社:福岡県嘉穂郡、代表取締役:長谷川伸一)が展開するサステナブル医療ウェアブランド「sukui(スクイ)」にDPP(デジタル製品パスポート)を導入する実証実験に協働します。この取り組みは、グローバルなサステナビリティ基準に対応し、サプライチェーン全体の製品ライフサイクルにおける透明性と責任を高め、持続可能な新たな仕組みの構築を目指しています。
1. sukuiブランドの特徴
エコフレンドリーなヘンプ素材の活用
ワーキングハセガワが販売しているsukuiは、持続可能性に優れたKINGDOM TEXTILE(SHANGHAI) LTD(以下、KINGDOM)の産業用ヘンプを主要素材として採用しています。KINGDOMのヘンプは、栽培期間中に1ヘクタールあたり13.7トンのCO2を吸収し、効果的に大気中の炭素を削減します。さらに、ヘンプ全般の特徴として、栽培時に水資源や農薬を必要としないため、農地環境に負荷を掛けません。また、土壌の健康を促進し、次世代の作物の育成に貢献する効果もあります。こうした特性から、ヘンプは国際的にスーパーマテリアルとして注目されるサステナブルな素材であり、sukuiはこの素材を活用することで、環境に優しいモノづくりを推進しています。
サーキュラーエコノミーを重視した設計
sukuiの製品は、資源の無駄を最小限に抑え、長寿命を目指したデザインが施されています。weavearth(ウィブアス)と開発設計を協力し、石油系素材使用の低減を目指して縫製にはポリエステル糸を採用せず、素材のロスを抑制するために縫製後に製品の染色を行っています。また、販売後は、sukui独自の修理・クリーニング体制を整え、製品の品質維持をサポートしています。さらに、使用済み製品は回収し、ヘンプの特性を活かした堆肥化プロセスを提供する予定です。これにより、廃棄物の削減と資源の循環を支援し、持続可能な社会への貢献を目指しています。
脚注:weavearth https://www.instagram.com/weavearth | (株)AKAI
2. DPPシステムの概要
透明性の高い環境情報管理
共同で開発中のDPPシステムは、弊社開発のブロックチェーン技術”Tapyrus(タピルス)”、及び”ChaintopeDPP”を活用し、製品のライフサイクル全体にわたるCO2排出量や素材のトレーサビリティを記録します。これにより、信頼性の高い環境データを消費者やビジネスパートナーに提供し、持続可能な製品や企業の選択をサポートします。sukuiのサプライチェーンは、日本国内だけでなく、KINGDOMを含む中国企業とも連携しており、本DPPシステムにより、国際的なサプライチェーン全体の透明性とトレーサビリティを向上させることを目指しています。
QRコードによる簡単なアクセス
sukui製品にはQRコード付きのラベルが取り付けられ、スキャンすることで製品の環境トレーサビリティ情報に簡単にアクセスできるようになります。この機能は、製品ライフサイクルに関する信頼性の高い環境データを消費者に提供します。2024年11月に開催されるEXPOでは、このQRコードを利用したデモンストレーションを実施し、サンプルデータをもとにした環境情報を体験していただきます。現在、実証実験は2025年2月末までを計画しており、この期間にシステムの効果を検証し、商用展開に向けた準備を進めます。実証実験完了後には、すべてのsukui商品にQRコードを導入する予定です。
sukui製品のQRコードラベルサンプル。スマホ等でスキャンし、環境トレーサビリティ情報に簡単にアクセスできます。
QRコードをスキャンした後に表示されるDPPシステム画面のサンプル
3. アパレル業界の課題とDPPの意義
規制対応と競争力の強化
アパレル業界では、環境負荷の低減やサプライチェーンの透明性の確保が重要な課題となっています。EUでは2027年から繊維業界を含む優先分野でDPPの義務化を開始し、2030年までに中小企業も含めた全面的な適用を目指しています。一方、日本でも2024年6月に経済産業省が「環境配慮情報開示ガイドライン」を発表し、繊維製品の製造過程における温室効果ガス排出量や水使用量などの情報開示を推奨しています。このような国内外の規制強化に対応するため、DPPシステムは持続可能性の向上と企業の競争力強化において重要な役割を果たします。透明性の高い環境データを提供することで、企業は規制への適合を果たし、消費者にとって信頼性の高い製品選びを支援することが可能です。
4. EXPOでの展示情報
DPPシステムのデモンストレーション
2024年11月20日(水)〜22日(金)に幕張メッセで開催されるブロックチェーンEXPOにて、両社共同でDPPシステムのプロトタイプを展示します。このデモンストレーションでは、sukui製品に取り付けたQRコードをスキャンし、サンプルデータにもとづく環境トレーサビリティ情報を確認することができます。来場者は最新のシステムに触れ、持続可能なサプライチェーン管理がどのように実現されるかを体感できる機会となります。
5. 地域の取り組みと連携
飯塚市と福岡県からの支援によるブロックチェーン推進とDPPシステムの開発
弊社の拠点である福岡県飯塚市では、世界のブロックチェーンをリードする都市を目指し、2021年にブロックチェーン推進宣言がなされました。産学官の連携のもと、ブロックチェーン技術を活用した新産業の創出が進められており、ワーキングハセガワとchaintopeの共同開発もこの取り組みの一環です。本プロジェクトは、飯塚市および福岡県の支援を受けており、持続可能なサプライチェーンの透明性向上を目指しています。この取り組みは、地方から始まるサステナビリティ推進と地域活性化の象徴であり、飯塚と福岡を起点とし、アジアから世界に向けて持続可能な未来を共に築いていく一歩を目指します。
【sukuiに関するお問い合わせ】
株式会社ワーキングハセガワ
代表者:代表取締役 長谷川 伸一
本社所在地:〒820-0604 福岡県嘉穂郡桂川町瀬戸156-1
URL:https://sukui-wear.jp
info@sukui-wear.jp
【DPPシステムに関するお問い合わせ】
株式会社chaintope
代表者:代表取締役CEO 正田 英樹
本社所在地:〒820-0066 福岡県飯塚市幸袋576-14 B211
URL:https://www.chaintope.com
info@chaintope.com
株式会社ワーキングハセガワについて株式会社ワーキングハセガワは1978年に福岡で創業し、業務用ウェアの製造販売を通じて働く人々を支援し続けています。世界的にものづくりにおける環境配慮の重要性が高まる中、EUの先進的な取り組みを目の当たりにし、日本でも環境配慮型の衣類製造への本格的なシフトが求められていると痛感し、自社の医療ウェアブランド「sukui」を立ち上げ、サーキュラーエコノミーを基盤に持続可能なウェアの開発を推進しています。未来の世代のために、国内外の有志企業と協力しながら、資源循環と低環境負荷の基準を確立し、社会にポジティブな変化をもたらすことを目指しています。 |
株式会社chaintope についてあらゆる情報がデータ化されていく社会。「そのデータは信じるに足るものか?」 と問われる中、ブロックチェーン技術のグローバルリーダーとしてこの問いに立ち向かい応えていくため、ブロックチェーン「Tapyrus(タピルス)」を開発し、社会への実装を進め、データ社会に信頼をもたらすことを使命としております。データを透明化することで誰もが安心して活用できるようにし、ビジネスから社会構造までの変革の実現のため、ファーストペンギンとして、共に道なき道を楽しむスピリットを胸に日々邁進してまいります。 ホームページ:https://www.chaintope.com |
KINGDOMについてKINGDOMは、リネンとヘンプの紡績業界における世界的なリーダーとして、持続可能な生産と環境保護に取り組んでいます。40年以上にわたる経験の中で、革新的な技術と高品質の製品を提供し続け、カーボンニュートラルの達成により業界をリードしています。25,000トン/年のリネン糸に加え、4,000トン/年のヘンプを生産し、国内外の農家との協力で持続可能な栽培を推進。社会的責任を果たしつつ、グローバルなサプライチェーン全体の透明性と信頼性を高めることを目指しています。 KINGDOM Instagram:https://www.instagram.com/kingdom___official |