トラストサービス

日本初、自治体での運用を想定したデジタルtoデジタルの社会実験を本格開始

~「産・学・官」連携による“ブロックチェーン”都市の実現へ~

 

 飯塚市(所在地:福岡県飯塚市、市長:片峯 誠)、国立大学法人九州工業大学(本部:福岡県北九州市、学長:三谷 康範)、株式会社アイティフォー(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:佐藤 恒徳)、株式会社chaintope(本社:福岡県飯塚市、代表取締役CEO:正田 英樹)は、2022年5月9日、九州工業大学飯塚キャンパスにて4者による共同記者発表会を開催。産学官連携による「九州工業大学の履修証明書電子発行に関する共同実証実験」が、2022年5月より本格開始することを発表しました。

今回の実証実験は、公的機関である大学の証明書をデジタルで発行し、行政が運用までを想定してデジタルで受け取る、まさに「デジタルtoデジタル」プラットフォームを活用した社会実験であり、日本初の事例となります。

左から、chaintope 正田社長、九州工業大学 三谷学長、飯塚市 片峯市長、アイティフォー 佐藤社長

※撮影時のみマスクを外し、写真撮影を行っております。

 

◆背景

 飯塚市では令和3年に「飯塚市ブロックチェーン推進宣言」を発表し、飯塚市内の産学官と連携を図りながらブロックチェーン技術の振興支援に努めてきました。今回の実証実験は、九州工業大学やchaintopeといった地元の大学・企業、そして地域金融機関や自治体を中心にソリューションを提供するアイティフォーと連携し、一丸となって業務の電子化に取り組むことで、情報産業都市づくりをさらに加速させようとするものです。

 

◆実証実験の目的

当実証実験では、九州工業大学が開講する情報教育支援士養成講座の履修証明書を電子発行し、講座修了生が専用スマホアプリで電子証書を受領、飯塚市へ電子的に提出を行い、証明書の真正性を検証確認の後、修了生が実務活用するといった一連の運用を実施します。これにより、ブロックチェーン技術を活用したトラストサービス「電子交付システム」の有効性を検証し、証明書発行業務の効率化、利便性の向上によるコスト・業務負荷の削減効果を実証します。さらに、「電子交付システム」によって認証された情報教育支援士が、実際に活動する場を公的に設けることで、地域のICT教育・リテラシーの向上や、人材の域内循環に対する相乗効果についても実証します。

 

◆実証実験の概要

九州工業大学情報工学部は、社会人を対象とした情報教育支援士養成講座を開講しており、全講座の受講を修了した方には履修証明書を紙で発行してきました。しかし今回の実証実験では、この履修証明書をトラストサービス「電子交付システム」を用いて電子化します。修了生は証明書を専用アプリで飯塚市へ提出、市はその提出された履修証明書の真正性をシステム上で検証・確認の上、講師登録を行います。講師登録され、電子証書で認証された修了生は、飯塚市が10回程度開催予定の情報教育イベントや中学校・高校の授業に、講師や補助員として参加します。

1.開始        :2022年5月から本格開始

2.実施場所    :九州工業大学、および飯塚市

3.検証対象    :

・[履修証明書発行元]九州工業大学

・[専用アプリ利用者]九州工業大学情報工学部の情報教育支援士養成講座受講修了生

・[履修証明書受領者]飯塚市

4.各者の役割   :

・飯塚市       電子履修証明書の確認業務、講座受講修了生を対象とした講師等の認定業務

・九州工業大学  被験者(講座受講修了生)の提供、電子履修証明書発行業務

・アイティフォー トラストサービス全体のシステムインテグレート、「デジタルtoデジタル」プラットフォームの構築・運用

・Chaintope     証明書の真正性を担保するブロックチェーン基盤「Tapyrus」と、 アプリケーション開発技術の提供

 

◆電子交付システムとは

「電子交付システム」とは、アイティフォーが構築・運用するトラストサービスで、履修証明書の登録・配布にあたり使用します。当システムにchaintopeが開発したブロックチェーン基盤「Tapyrus」を導入することにより、電子データ形式で取得した証明書を不正に書き換えたり、大学になりすまして証明書を偽造したりする行為を防止し、真正性の担保を実現しました。さらに今回、スマホアプリケーション「MY証明書」を開発したことで、修了生がより簡単に履修証明書を取得・真正性検証・提出が可能になりました。

◆今後について

当実証実験期間は、2022年9月末までの5か月間です。その結果をもとに、電子交付システムの新たな活用に向け、4者一丸となってさらに検証を進めていきます。
 また飯塚市は、今回の実証実験を機にブロックチェーンをはじめICTを活用した取り組みを展開していくことで、飯塚市の将来のIT人材の育成、さらには地域経済の発展を目指していきます。

九州工業大学は今後、より情報教育支援士の活動を広げ、ICT教育およびリカレント教育の活性化に貢献していきます。さらに、今回の経験を踏まえ、学内手続きの電子化を進め、学生へのサービス向上やペーパーレス化、業務改革(BPR)を推進していきます。

アイティフォーとchaintopeは、国内の地方大学へトラストサービスの横展開、および電子証明書活用のため、民間企業との連携を推進していく予定です。さらに自治体が発行する住民情報に関する各種証明書の電子交付サービスに拡大展開し、地方DXに向けた「デジタルtoデジタル」プラットフォームを確立・定着させることで、地域住民の生活を支援すると共に、持続可能な社会の実現を目指していきます。

 

福岡県飯塚市


市長     :片峯 誠
URL      :https://www.city.iizuka.lg.jp/index.html

 

国立大学法人九州工業大学


学長           :三谷 康範
所在地         :〒804-8550 福岡県北九州市戸畑区仙水町1-1
URL            :https://www.kyutech.ac.jp/

 

株式会社アイティフォー


代表者         :代表取締役社長 佐藤 恒徳
本社所在地     :〒102-0082 東京都千代田区一番町21番地 一番町東急ビル
事業内容       :システムインテグレーター(システム構築)
URL            :https://www.itfor.co.jp

 

株式会社chaintope


代表者         :代表取締役CEO 正田 英樹
本社所在地     :〒820-0066 福岡県飯塚市幸袋530番地25
事業内容       :ブロックチェーンテクノロジーカンパニー
URL            :https://www.chaintope.com/

 

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