トレーサビリティ

Chaintopeとテクノスジャパン、福岡県の名産品 「博多あまおう※」輸出トレーサビリティの共同検証を開始

このたび、社会にブロックチェーンを実装することをミッションに掲げる株式会社chaintope(読み:チェーントープ、本社:福岡県飯塚市、代表:正田英樹、以下「Chaintope」)は、DXでつながる社会の未来を切り拓く株式会社テクノスジャパン(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:吉岡隆、以下「テクノスジャパン」、証券コード3666)と共に、Chaintopeが提供するユースケースに特化したTapyrus API(タピルスAPI)と、テクノスジャパンが提供するDX協創プラットフォーム「Connected Business Platform(略称:CBP)」を連携し、福岡県で生産される「博多あまおう」の輸出トレーサビリティ実証実験において商流と物流を繋いだ検証を開始した事をお知らせします。

 

1. 取組の背景・課題

 Chaintopeでは農産物や海産物等、海外からも評価の高い産地や流通の最適化のためブロックチェーンTapyrus(タピルス)を用いたトレーサビリティシステムを開発、福岡県を始めとした様々な場所で実証実験を行いノウハウを蓄積してきました。そうしたノウハウを元にブロックチェーンアプリの開発を容易にするTapyrus APIの一つ、トレーサビリティAPIもリリースし、強固なシステムによる物流管理を可能としました。

 テクノスジャパンは創業当初から、基幹業務を担うERP導入を支援しノウハウを蓄積しています。テクノスジャパンが開発した「CBP(Connected Business Platform)」は、各企業が持つERPやCRM同士が連携し、企業間データを齟齬無く、柔軟かつリアルタイムに活用していくための協調プラットフォームです。データによるコミュニケーションを図り、サプライチェーン全体での効率化を実現しています。

 デジタル化が進み、企業経営や業務効率化を目的とした様々な仕組みが企業に導入されています。両社が提供するサービスも多くの企業様に導入が進んでいますが、その中で多くの企業様が抱える課題として物流と商流の非連携があります。商流の管理では企業間の受発注やそれらを基にした購買、生産、出荷、入荷管理等がなされます。業務において、現物がいつ、どこから出荷され、どこに移動し、どの様な状況で、最終的にどうなったのか、物流を商流と合わせ管理することには限界があり、如何に商流の取引データと連携するのかが大きな課題として挙げられています。

 

2. 今回の共同検証について

 ChaintopeとテクノスジャパンはTapyrus APIとCBPとを連携し、2022年1月に予定されている福岡県の名産品「博多あまおう」輸出トレーサビリティ実証内で共同検証を実施します。共同検証では物流のトレーサビリティだけではなく、商流の受発注情報を組み合わせることで生産管理やリスク管理が可能になる事とその効果を検証します。

 今回の検証では以下のシナリオを検討して実証を行います。

  1. リアルタイムトレースフォワード

  2. 実績値トレースフォワード

  3. 実績値トレースバック

 1と2は商品を指定して現在の状況や位置情報などを確認する事が可能です。既存の商流管理では観測されないデータであり、マーケティングや業務効率化を検討するにあたり非常に有効です。

 3については商品に不具合が発生するなど既存でも起こる課題に対して、即時に影響範囲を特定し対象商品がどの様な状態なのかを把握する事で、大幅な業務改善効果や迅速な対応やフォローが期待できます。

3. 連携による課題解決へ向けた取組み

 ChaintopeのTapyrus APIとテクノスジャパンのCBPを連携する事で、Tapyrus APIが管理するトレーサビリティ情報とCBPが管理する取引データを紐付ける事が可能になります。これにより商流側からは取引情報に基づき、取引中の商品の実物について今どこでどの様な状態なのか把握出来るようになります。例えば品質に影響が出るような商品管理(温度・湿度)の問題が把握できれば、販売店で問題が顕在化するより事前に問題の発見・検知が可能となります。

 この様に様々な業務情報を企業間で共有する事でより効果的な判断や業務指示が可能となりますが、企業ごとに様々なシステムが利用されている事もあり情報共有は容易ではなく、企業間取引を効率化するブロックチェーンとCBPという技術特性を活かして共通プラットフォーム化する事が必要であると我々は考えています。

 Chaintopeとテクノスジャパンは同様の検討をこれまで各社で進めていた経緯もあり、両者が持つサービスと得意分野をかけ合わせる事で既存のサプライチェーンのDXを推進するため今回の連携に至りました。二社はグローバルと国内、商流と物流といった垣根を超えた情報共有を支援し、一企業では成し得ないサプライチェーン上の業務効率化と新しい価値の提供を実現するため、今後も連携してサービス展開を進めてまいります。

 

4. Tapyrus APIによるブロックチェーンアプリ開発支援

 Tapyrus APIが提供する様々なユースケースに特化した各APIは、世界レベルでのニーズに応えるブロックチェーンアプリケーションには欠かせません。ブロックチェーンアプリケーションの開発には今までコストと開発期間が必要でしたが、当社が提供するユースケース毎に利用可能なAPIを用いることで、低コストかつ短期間での開発が実現できます。直ぐにでもスタートアップ可能な共用ネットワークでのご提供をはじめ、ニーズに合わせた専用ネットワークの構築も承ります。

【現在リリースされているTapyrus APIの一例】

■トレーサビリティAPI

​​ 福岡県産フルーツは海外でも人気の高い商品です。福岡県と香港間で行った実証実験では産地や生産者などのトレーサビリティ情報に価値を感じるお客様が非常に多くいらっしゃることを確認できました。「安心・安全な商品」「生産者の顔が見える商品」の価値は今後も高まっていくことが見込まれます。

 トレーサビリティAPIでは真正性や透明性といったニーズを満たすブロックチェーンアプリケーションの開発を容易にするための機能が集約されています。

【APIニュースリリース】

サステナビリティAPIにつづきトレーサビリティAPIを提供開始!

【実証実験ニュースリリース】

福岡県産ブランド農産物の輸出トレーサビリティ実証に成功!

ホヤの朝獲れをブロックチェーンで追跡、水産資源のトレーサビリティ向上に期待

■サステナビリティAPI

 「2050 年カーボンニュートラル」の宣言、「経済と環境の好循環」を作っていく産業政策「グリーン成長戦略」を実現していくにはCO2削減量という価値を可視化・価値化・証書化していくことが必須です。
 佐賀市にて構築されたシステムの開発技術をベースに、サステナビリティAPIの提供を開始しました。リアルタイムな可視化が生む行動変容、地域活性を見据えたブロックチェーンアプリケーション、ソリューション開発が可能となります。

【APIニュースリリース】

CO2削減量を可視化するサステナビリティAPIの提供開始

【実証実験ニュースリリース】

マリンカーボンブロッキングサービス提供に向けてウェザーニューズ社と共同研究

自治体初、佐賀市においてブロックチェーン技術を活用したリアルタイムでの環境価値の電子証書化に成功

■トラストサービスAPI

 全国初、自治体の各種証明書のデジタル化を目的としたブロックチェーン社会実験。当社が、各所の協力の下で開発した証明書のデジタル化において不可欠な「トラストサービス」が本実験の基盤となっています。 地場の企業・団体にも参加協力していただき、市役所に行くことなく、スマホで証明書をダウンロードしてそのまま企業・団体に提出できる事を確認しました。
 既存の申請のデジタル化、外部での出力ではなく全てをデジタルに置き換える証明書発行システムは大きなパラダイムシフトを生むことが可能です。

【実証実験の詳細】

行政文書のデジタル化に向けた実証実験を飯塚市と共に開始

【動画による実証実験概要説明】

飯塚市ブロックチェーン社会実験の概要(YouTube)

 

その他、デジタルアセットAPIなど、実証事業などで培ったノウハウを元に引き続きAPIの拡充を行っていきます。

 

5. 今後の展開について

 当社は本検証を通じて、TapyrusAPIとCBPを活用した付加価値の高い安心安全な国産の水産物や農産品の海外輸出に取り組む団体様や、脱炭素・脱プラ等の環境配慮型の生産工程にシフトする企業様との協業によって、持続可能な開発目標の達成に寄与したいと考えています。

※「博多あまおう」はJA全農の登録商標です。

■「あたらしい経済」にて当社COO 村上照明への取材が掲載されました!
【取材】テクノスジャパンとchaintope、ブロックチェーンで「博多あまおう」輸出トレーサビリティ検証

Yahoo!ニュース

 

ニュースリリース

 

株式会社テクノスジャパンについて
 1994年に創業し、ERPビジネスを中心に事業を拡大。2018年、20年のM&Aにより、もう一つの柱としてCRMビジネスを確立。取り扱いソリューションはERPのグローバルスタンダードであるSAP、CRMのグローバルスタンダードであるSalesforceが中心で、現在はこれらに加えてテクノスジャパン独自のDX協調プラットフォーム「CBP」上にクラウドサービスを展開。

 「企業・人・データをつなぎ社会の発展に貢献する」をグループミッションに掲げ、企業向けの経営・業務領域のデジタルトランスフォーメーションを推進するサービスを提供しています。

ウェブサイト:https://www.tecnos.co.jp/

 

一緒に働くメンバー募集

 Chaintopeは「社会にブロックチェーンを実装する」というミッションのもと、ブロックチェーンを用いたシステムによる社会問題解決を加速するため、採用活動に力を入れています。

 最先端の技術を用いたソリューション開発には、常に自己研鑽と探究心、そしてあそびごころが欠かせません。

 ご興味を持っていただいた方は、まずはお気軽に当社ウェブサイトよりご応募ください。

採用ページ:https://www.chaintope.com/joinus/

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